大阪国際文化協会

あっぷる de アート「最高の女性像」

綺麗なお嬢さんが舞のお稽古中?!
日本の赤とも思える朱赤に、帯は鳳凰の柄。(新年一回目に合ってるでしょうか。)
彩雲柄に絞りや髪飾りの表現も眼福ですが、何よりこの作品は握られた手がポイント!
一見、動きが無い静止画の様でいて、実は次があるのを袂・手・眼差しが伝えてきます。
(和装なので派手なポーズはとれず、肉代美は隠れます。出せば良いってもんじゃ無いのよね!)

 

 

作品名:序の舞
製作年:1936
サイズ:233×141.3cm
所蔵 :東京藝術大学・重要文化財
作者 :上村松園 18751949

 

上品で清楚な美人画を描いた松園の作品の中でも、女性の芯の強さが伝わってくる作品です。
単に美人を描いたり、色気を見せたりではなく、上品さが香気となっている感じです。
(冷えた空気の中で清々しく香る蠟梅や水仙の様な・・・全く個人的な感想ですよ〜)

 

モデルは息子のお嫁さんです。(息子の松篁(しょうこう)、孫の敦之(あつし)も画家)
松園はお嫁さんのたね子を京都で1番の髪結さんに上品な文金高島田に結ってもらい、
着物も嫁入りの時の大振袖を着せたそうです。
手は色んな方に握った形をとってもらい、何枚も描き最高の角度を探ったそう。
ちなみに、「序の舞」とは能の舞の一つで、初めに序の部分があるゆったりと静かで上品な舞。
舞は型があって精進するもの、描く松園も何度もスケッチしたからこそ生まれた作品なんですね。
(松園さん、どれだけ修行されたんでしょうか!)

 

松園自身、この作品の出来栄えには大変満足で、
「この絵は、私の理想の女性の最高のものと言っていい、自分でも気に入っている
『女性の姿』であります」ー青眉抄より抜粋ー と語ったそうです。

 

松園の絵に対する真摯な姿勢はもちろんですが、松園の母もまた立派な人なんです。
松園の母仲子は娘誕生の二ヶ月前に夫が亡くなったため、夫の葉茶屋(ちきり屋)を継ぎ
娘二人を育てました。女手一つで大変だったでしょうが、娘の望み通り絵を習わせます。
母への感謝をいつも抱いていた松園は母との死別後、母子の絵に心を込めました。
「私を生んだ母は、私の芸術までも生んでくれたのである」ー青眉抄より抜粋ー
(やはり母の愛は偉大!そして子供の可能性は無限大ですね!!)

 

男ばかりの絵の世界で苦労も多かった松園ですが、(出品作品を落書きされたこともあったそう!)
画家本人の生き方が、(画家の母の姿も)作品の女性美に繋がっている様に思います。
ひたすら絵に己を捧げた松園はこんな言葉も残しています。
「私の一生は姉様遊び(お人形遊び)をして過ごしたようなものです」
絵に邁進した松園は残した言葉も素敵ですね。1948年には女性初の文化勲章を受章しています。

 

自粛生活で暗い気分になりがちですが、松園の描いた女性の様に日本人には芯の強さが
受け継がれているはず。2021年もお子さんと一緒に泣いたり笑ったり楽しんでまいりましょう。
もちろん、疲れた時には「あっぷるはうす」で一息ついて下さいね。
1/26(火)に作品紹介をします。ぜひ、ご参加下さい。
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