あっぷる de アート「何がいるかな?!」
動物園も美術館も再開しても、まだまだ抽選などの制限があるようです。
ならば、こちらで両方楽しもう!(無茶な思いつきです)
お子さんと一緒に知ってる動物がいるか探してみて下さいね。
想像上の生き物もいますから、お子さんが何と答えるかも楽しめると思いますよ。
何だかよく分からない謎の生き物もいますよ~親子で色々イメージしてみませんか?!
作品名:樹花鳥獣図屏風(じゅかちょうじゅうずびょうぶ)
製作年:18世紀後半
サイズ:6曲1双(右隻:象など)137.5×355.6cm (左隻:鳳凰など)137.5×366.2cm
所蔵 :静岡県立美術館
作者 :伊藤若冲(いとうじゃくちゅう)1716~1800
この作品での超絶画法は「升目描き」、「モザイク画法」と言われます。
ちょっと近寄ってみましょう~拡大図を見て下さいね。
①淡墨で方眼用紙のように約1cmの線を引いていき、「マス目」を作る。
②絵に合わせて淡い色を薄く塗り下地を作る。
③マス目1個ずつに重ねてちょっと濃い色を塗る。(ほほう、それは大変そう)
④マス目の隅にもっと濃い色を小さく塗って、やっと1マス出来上がり。(終わりかな?!)
⑤更に色を加えたり、影を付けたりしてバランスを整えて完成。(もうね、お口あんぐり)
静岡県立美術館の職員さんが数えたら、全部でマス目が11万6,000個以上だったとか。
何でこんな超面倒な読んだだけで肩の凝りそうな、いえいえ、凄い描写をとったのか・・・
マス目がドットにも見えるのでデジタルアートの先駆けだ!なんて意見もあるんです。
それが手描きのオリジナル技法だから、とんでもない絵師なんですね~
この技法、西陣織の下絵手法から?って推測もあるんだとか。
良く似た作品に「鳥獣花木図屏風」(ちょうじゅうかぼくずびょうぶ)があります。
米国、エツコ・ジョウ プライス コレクションより出光美術館が購入し無事帰国です。
若冲は青物問屋(しかも京都の錦市場!)を継ぎますが、39歳で弟に家督を譲ります。
家業だけでなく、芸事、酒、女遊びにも興味がなく、描くことが全てだったようです。
(う~ん賭博や芸者通いで店を傾けたわけでないから良かったのかな?!)
70代で「天明の大火」で焼け出されても、若冲は貧困もたいして苦ではなかったとか。
また、機会を見つけて若冲の驚きの作品をご紹介したいと思っています。