あっぷる de アート「一つ目の恋」
それでもやはり、無防備な女性を覗き見しているのは不気味?!ストーカー?!
作者 :オディロン・ルドン(仏) 1840~1916
この二人の出所はギリシャ神話。
一つ目巨人族キュクロプスの一人ポリュペモス(言いにくい!)
水の精霊ナイアスの一人ガラテア。
一つ目巨人はガラテアに恋心を抱きますが、
ガラテアにはアキスという相手がいました。
嫉妬に怒り狂った一つ目はガラテアの恋人に岩を投げつけ殺してしまいます。
ほら〜やっぱり、怖い話なんじゃないか!って思われますよね。
(ギリシャ神話って欲望のまま突っ走るエピソード満載よ〜)
でも、ルドンの筆は切ない片思いの様に表現しました。
ルドンの一つ目巨人は「ガラテアちゃん見〜っけ!」と小躍りすることなく、
ニヤ〜ッと不気味に笑うこともなく・・・
ただ報われない想いから恋する相手を見つめているのです。
皆さんは、この一つ目の眼差し・・・どう思われますか?
ルドンは初めから本作の様に、色とりどりの花等を描いた人ではありません。
初期の作品はノワール(黒)と呼ばれる木炭や版画等、色の無い世界。
しかも蜘蛛や目玉や怪物が登場する、オカルトっぽい作品群。
(やたら目玉が・・・一つ目マニア?!)
どうやら画家の中に現れるイメージだった様ですが、何故かあまり怖くない。
見様によってはキモカワ風?!
幼少期は病弱で一人の時間が多かったルドン。
心の翼を広げる時間はたっぷりあったのかも。(子供に空想は大切よね!)
作品名:眼=気球(無限の高みへと上昇する奇妙な気球の様な眼球)
製作年:1878年
サイズ:42.2x33.3cm
所蔵 :ニューヨーク近代美術館
作者 :オディロン・ルドン(仏) 1840~1916
「気持ち悪い目玉で終わるな」って思われますか?じゃあオマケ♪
毎朝大集合だった燕です。人間は日々、様々な事に煩わされますが、
燕は変わらず南方へ向けて渡ります。
朝陽を浴びて翼のお手入れ、出発前に打ち合わせ?!
U字に垂れ下がった所はブランコ状態。
取り合いっこしている時もあり、「出発前に揉めている場合か!」と言いたくなります。
まだフワフワの毛が残る子も来春、無事に戻って来て欲しいですね。